ビジネススキル

できる人が実践している洞察力を鍛える方法

洞察力が鍛えられている人

洞察力とは、目に見えるものから、直観的に「目に見えない物事の本質」を見抜く力です。

マーケティング用語でいうと「インサイト」ですね。

例えば、サイトのアクセス数やクリック数が何件といった話ではなく、なぜユーザーがアクセスする、クリックするまでに至ったのか。

その背景、つまり力学・原理は何なのかを深掘りして、目に見えないものを明らかにしていくことが洞察力ということになります。

できる人が実践している洞察力を鍛える方法

洞察力を鍛えている人

洞察力はトップマネジメントやセールスライターの必須スキルと言われています。しかし、なぜ洞察力が必要なのでしょうか。

それは人の隠れた心理を見抜くことによってニーズを読み取れるため、正しい戦略的意思決定を下すことができたり、人の感情を揺さぶり、行動を促す文章を書くことができるからです。

センスでうまくやれる人もいますが、凡人はそういうわけにはいきません。しっかりとスキルとして身につけましょう。

ポイントは以下の4つです。

  • 観察力を鍛える
  • 固定観念を捨てる
  • 冷静になる
  • 「なぜ」を繰り返す

ちなみに仕事だけでなくプライベートでも有効です。相手の気持ちがわかれば、どうすれば喜ばせられるかがわかりますので、物事をうまく運ぶことができるようになりますね。

観察力を鍛える

洞察力は観察力無くしては得ることができません。見えているものから、見えないものを見抜く力が洞察力です。まずは観察することから始めましょう。

人間観察する

観察力を鍛えるには人間観察がおすすめです。
「自分とどこが違うのか」「すれ違った人たちに共通点はないか」「あの人はなぜあの服を着ているのか」
毎日人間観察をしていると何らかの法則に気づくことができます。その法則がなぜ起こるのかを深堀することで、洞察力を鍛えることに繋がります。
「あの人可愛いなぁー」とかでも良いです。なぜ可愛いと思ったのか、一緒に考えてみてください。思わぬ自分の好みの発見があるかもしれませんよ。

視点を変えて観察する

当然と言えば当然ですが、誰しも自分という視点からしか物事を観察していません。視点を変えて観察するには意識が必要です。視点を変えることを意識し、「相手の立場であったら」「子供だったら」「猫目線だったら」「電柱だったら」どのように見えているか考えて、観察してみてください。自分の視野が一段と広がりを持ちますよ。

いつもの風景を観察する

いつもの風景をイメージしてください。もちろんイメージできますよね。
では、いつも通るあの道の家の屋根は何色かわかりますか。通勤途中にいくつポストがあるかわかりますか。通り過ぎる街路樹の葉の形はわかりますか。
どうでしょう。わからないことだらけだったと思います。
あまりに慣れ過ぎていて、注意深く観察することが無くなってしまっている状態です。いつもの風景を観察することで観察力を養えば、普段の生活で見えてくるものが増えますよ。

固定観念を捨てる

固定観念は簡単に言うと「思い込み」です。
人それぞれ今まで得た知識や経験から、特有の考え方を持ちます。その中には無意識のうちに決めつけてしまっている思い込みも混じります。これが邪魔となって見えるものも見えなくなってしまいます。

当たり前を捨てる

世間一般的に当たり前と言われているコトやモノは、何をもって当たり前か考えたことがありますか。あまり考えないですよね。それは「当たり前」という言葉を便利に使って思考停止になっている状態です。
一度「当たり前」を捨てて、フラットにコトやモノに触れてみてください。なぜ当たり前と言えるのか、思いのほか、言葉に詰まる人が多いと思いますよ。思考停止になっている自分の世界を広げる第一歩です。

読書する

年を重ねるにつれて、自分から学びの姿勢を持たなければ、得ることが少なくなります。どんどん考えが凝り固まってしまうんですよね。
凝り固まらずのびのびした発想や自分の世界を広げるには、人の価値観に触れることができる読書がおすすめです。ちなみに自分と違う考え方に出会うきっかけがあればいいので、人と話をする(しっかりと話を聞く)ことでもOKですよ。

行動パターンを変える

いつもと同じだと、精度は良くなっていきますが、新たに得るものは多くありません。あえて行動パターンを変えることで、新しい発見ができたり、今までの行動を違う視点で評価できます。
仕事の手順を変えてみるとか、自宅までいつもと違うルートで帰ってみるとか、簡単なことから試してみてください。

新しいことに挑戦する

新しいことに挑戦することは、視野を広げるには非常におすすめです。できれば今までの自分では考えられない分野のことに挑戦してください。絶対やらないだろうなーと考えているものほど良いと思います。
新しい価値観に触れ、まったく違う視点から物事を考えられるようになりますので、固定観念を捨てるには良い選択です。

冷静になる

人は感情的になると普段見えているものまで見えなくなってしまいます。洞察力を鍛えるには、冷静になり、しっかりと対象を観察することから始まります。感情が高ぶるようなことがあれば、深呼吸を1回、2回してリラックスしましょう。

「なぜ」を繰り返す

固定概念を捨て、冷静に観察することができたら、後は「目に見えない物事の本質」に迫ります。
人が何かのしぐさや行動をとるとき、物がまさに今そのような状態になっていることには力学や原理が必ずあります。
なぜそうしたのか(そうなっているのか)を深堀りするためには「なぜ」を何度も繰り返します。繰り返し問うことで物事の本質を知ることができるようになるのです。

理由と意図を深堀りする

「なぜ」を繰り返し、理由や意図を深掘りしてください。一見納得するような理由や意図でも、もう一つ掘り下げることができると考えてみてください。

例)「僕は自分のチームのためにこんな改善をしました」を深堀り
(なぜ?)「業務を改善することが今後の自分に求められていることなのでやりました」
(なぜ?)「改善していかなければ成績に影響が出て、給料が下がるのでやりました」

※実際に僕の会社であった一場面です。。

洞察力を鍛えるためには実践しかない!

おさらいですが、洞察力を鍛える方法として4つのポイントをお伝えしました。

  • 観察力を鍛える
  • 固定観念を捨てる
  • 冷静になる
  • 「なぜ」を繰り返す

洞察力を鍛えるには、まずは観察から。
ただし凝り固まった考えでは入ってきませんので、固定観念を捨てなければなりません。
また感情的になると、見えるものも見えなくなるので冷静さが必要です。
そのうえで、「なぜ」を繰り返し、理由や意図を深掘りすることで物ごとの本質となる力学・原理が見えてくるようになりますよ。

洞察力は良質なアウトプットを出すために重要なスキルです。
日頃から意識して身につける努力をしてみてください。

おすすめ書籍

洞察力の原点